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CWのシナリオレビューを中心に

冒険者と未亡人

冒険者と未亡人 ★★★★☆

10分 レベル7~9

 寝る前にサクッとCardWirth vol.1レビュー第3弾、冒険者と未亡人。男性1人用の読み物系シナリオ。探索なし、戦闘なし。
詳しい内部判定はわからないが、上品と粗野の両方の台詞パターンが用意されているので、PCがどちらのタイプでも楽しめる。試しに粗野で男気溢れる怪力戦士と上品でクールな王子様系騎士の両方でプレイしてみた感じ、後者の方が断然良かった。参考までに。
NPCの人物像や依頼背景など、プレイヤーへの情報の渡し方が抜群に上手い。テンポを損なうことなく、豊富な情報をしっかりと与えつつも、プレイヤーに押し付けがましさを一切感じさせない、という神業とも思える構成には感服。
細かく配置されたプレイヤーへの問いかけが思考を促し、シナリオの世界にどんどん引き込まれる。質問には常に3つの回答が用意されていて、こう答えたいのに近いものがない、という場面に遭遇することが無かった。この点も好印象。
残念だったのは、やはりこのシナリオも短編ストーリー物に多い、あっさりとしたエンディングだったこと。レベル7~9対象となっていること、シナリオ中にいかにもストーリー分岐に関係のありそうな選択肢が多いことから、実はマルチエンディング形式で、戦闘が発生するルートがあるのではないかと疑い、何度も繰り返しプレイしてみたが、結果は全て同じだった。ちなみにレベル7~9が対象となっていることについては、PCが凄腕の冒険者であるという設定が作中でしっかり活かされているので、たとえ戦闘パートがなくとも不思議でも何でもない。
エンディングは本当に残念だったので、正直あまり褒めたくないのだが、思い返しても褒める点こそあれ、他に減点する要素がない。短編シナリオの中ではまず最高級といって良い出来だった。
あえてもう一つ言わせてもらうとすれば、済印を付けるかどうかは選ばせて欲しかった。しかし、これだけ丁寧に作られているシナリオで、あえて強制的に済印を打つことによって、エンディングは一本だけということを示唆していたのかもしれない、という気もするが。

意地で4点。